■すべては子どもたちのために
子どもたちを取り巻く環境は、彼らの成長に大きな影響を与えます。つくばベースボールクラブ は創立当初からこどもたちが主役であることを大切にしており、こどもたちには主体性・創造力・思いやりを育んで欲しいと考えています。
これらを育んでいくためには、子ども達ひとりひとりが主体的に行動でき、自然に工夫するしくみを提示することが大切となります。最も大切な役割は、子どもたちが主体的かつ工夫して取り組むことができる「ハード面」「ソフト面」の両面の環境づくりであると私たちは考えます。
こどもたちの成長は個々によって異なります。しかし現場で聞こえてくるのは、早くからしっかりと指導を受けていないと”間に合わない”という声。子ども達の身体的成長は個人によって異なりますが20歳〜25歳で完成に近づきます。高校野球(16歳〜18歳)の段階に”間に合わせる”ということ自体がおかしいことです。しかしながら大人は幼少の時期からこどもたちにオーバーワークをさせ、食トレと称して体重増加をさせる。最悪の場合は故障し、バーンアウトを引き起こし、野球への意欲を失わせてします。
これは大人や指導者が主体となっており、これは子ども達のためではありません。大人がやるべきことは子ども達が将来に向けて、心身ともに成長していく環境やしくみを整えることではないかと思います。
■野球を「楽しむ」とは
単にみんなでワイワイと野球を好きなように行うことではありません。
そして勝ち負けを競うスポーツである以上、勝つことを二の次にしているわけではありません。※スポーツマンシップバイブル参照
「楽しむ」とは、子ども達が主体となり
① チームメイト全員がベストを尽くす
② 仲間への思いやりを大切しに、多様性を認め合うこと
③ 自ら創意工夫し自発的に努力する
この3つを実践し、全員が野球を心から楽しんでこそ一人一人が上達してより強いチームになります。決してやらされるのではなく、こども達が主体となって取り組むことをクラブ全体で目指します。
■保護者の皆様の関わり方・協力
保護者協力につきましては、活動において最小限にとどめさせていただいており、現場の指導等につきましてはすべてクラブにて行っております。チーム活動中、選手との会話、保護者の方のグラウンドおよびベンチ等への出入りは禁止となっています。
子ども達ができることはすべて子ども達で行わせていただきます。
子ども達が行うことによって不足する分、至らぬ点もあります。しかし失敗は誰しもあることであり、失敗を糧に成長することを期待し、どうかその失敗を温かく見守っていただければ幸いです。
■クラブチームとしての活動
従来型である「ボランティア」での運営ではなくクラブチームとしての運営を目指します。これは野球競技の普及を目的としていることが理由であり、クラブ運営というスタイルを認知してもらえるよう活動することも目的のひとつです。
■野球の普及を考える
少年期に子どもが野球を始めるにあたり、障壁となるのが保護者の協力です。
毎週土日終日を子どもの野球の時間に割くことは容易ではありません。ご家庭により生活スタイルもそれぞれ異なりますし、家族構成も当然違います。チームを支える皆がボランティアで協力することは大変素晴らしいことですが、その反面弊害も生じています。当チームはこどもが野球をやるために保護者が「必要以上に頑張らなければならない」ということは必要ないと考えます。野球の普及を第一に考え、野球に関わる人すべてにとってよりよい環境を作っていくことができればと考えています。
ご理解ご協力のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。
東京サマーランドにて(2017年8月)